就政 / 日就月將 没ネタ

 

「相談がある」 親友からの珍しい切り出しに 「話してみろよ!」 と胸を叩き安請け合いした事を、 俺は今猛烈に後悔している。 元就は政宗に対し酷く怒っていた。 「あのような格好をあの男にも見せおって。 誘惑していたのか」 「違っ、悪ぃ…っ元就っ」 「そのような言い方では誠意の欠片も見当たらぬわ」 「ご…めんなさ…いっ」 「二度とあのような事のないよう躾をせねばならぬな。 服を脱いで尻を出せ」 「な…っ?」 「出来ぬのか」 「す、する…っ」 恥じらいながら服を脱ぎ、 手で秘所を隠して立ったまま尻を向ける。 元就は一度手を当てた後、 ぱんっと大きな音があがるように叩いた。 「ひあっ?!」 政宗の身体がびくり、と跳ねる。 その身体を抱き込み膝を付かせると、 元就は更に双丘目掛け手を降り下ろす。 何度も何度も。 白い肌が手の形に朱く染まり 「あっ、あっ」 ぱんっぱんっと音高く打たれる度 政宗はびくびくと身を震わせ口から矯声を溢れさせる。 覗き込み確かめると、 政宗の顔には反省の色ではなく恍惚の艶が浮かんでいた。 「ふん。尻を叩かれ興奮するとはな」 「…元就に、だからだ…っ」 じんじんと痛む臀部をやんやりと撫でられ 昂る股間を膝で刺激されて、 快楽に耐えるように空いている元就の腕にすがりつく。 「我になら何をされても良いと申すか」 「好きに…してくれ… でも」 政宗は顔を赤らめ、濡れた唇を舌で舐めた。 「どうせなら アンタが気持ち好くなってくれた方がいい」 「政宗はそう言うと― …貴様、寝るでないわ。人の話はちゃんと聴け」 机に突っ伏していた俺は元就のその言葉にがばりと顔を上げた。 「寝てねぇ! 脱力したんだよ! 細かく話しすぎだ! 大体『元就は』ってのは何だ! テメェ自身の事だろうが! 官能小説の朗読か! 口調は淡々としてんのになんだその内容の濃さは! アンタは俺に政宗で欲情して欲しいのかよ!」 「ほう。欲情したと申すか」 「して欲しくねぇならえろははしょれ! 想像しちまうだろうが!」 簡単に画が思い浮かんじまう自分のことはこの際棚上げにする。 突き詰めて考えると恐ろしい事になりかねん。 元就は敵に回したくない。 「これしきでその有り様か。 これからが良いところだと言うに」 「何がイイトコロだ! 続きなんざ死んでも聴きたかねぇ!」 耳を塞いで見せた。 一気に突っ込んでぜいぜいと息切れしちまう。 やたら詳細に話しやがって、 欲求不満かコイツは。 「相談、つってたな? 俺からのアドバイスは三つだ」 びしっと元就の眼前に指を突き出す。 「んな夢観ちまう程溜め込んでんなら 爆発させて実際にそれを行動に起こして犯罪者になっちまう前に 不満があったら直ぐに政宗に直接話せ。」 「む。まだ夢とは言っておらぬと言うに エスパーか貴様」 「わかるわ!」 なにしろ今日、 政宗の方からも電話で「元就って性慾あんのかな?」と 何ともコメントしづらい相談をされたからだ。 向こうも相当言いづらそう、と言うか恥ずかしそうだった。 目の前のコイツと比べたらなんたる雲泥の差か。 なんて事を口にした日には殺されんじゃねぇか。 何せコイツは。 「いい加減自分の嫉妬深さを自覚しろ! あと最後、一番大事なのは、 俺を巻き込むな!」 本気で政宗を元就の魔の手から逃がしたくなってきた。 小十郎が居れば完遂出来ると思うがどうだろう。 問題は、 被害者ポジションの張本人である政宗が、 元就の妄想通りの状況に陥った時 似たような言動を取りかねない上 別れるなんてもっての他、と思ってそうなところである。 馬に蹴られる趣味はないので、 部外者でいたい。本気で。 けど元就も政宗も そういう事を相談できる相手、として俺に白羽の矢を立ててくる。 まあ佐助にも小十郎にも話せないだろうとは思うが… …試されてんのか?

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イロイロ申し訳無い。
元就さんは嫉妬深いです。(自覚なし)

                              【20101119~20101207;拍手御礼用】