「政宗ってさあ、
実は女だったりとかしないよね?」
「…アンタ正気か?
どこをどう見たらんな事思い付くんだよ」
「いやー。
政宗が女なら、入り婿になりたかったなー、
なんて思ったからさ」
「ha、加賀の前田と親族になんのか。
なかなか魅力的な縁談だな。 」
「そう思ってくれる?」
「けど残念ながら机上の空論だ。」
「そうだよね。だから、
違う方法で口説き落とさないとなー」
「俺が女だったとしてもそんな理由で婿は取らねぇよ。
気持ちがねぇ奴に身体も心も許せる程には人間出来てないんでね」
「何か思いっきり聞き流されちゃった?」
「この状況で今更口説く必要はねぇだろうが。
とっくにアンタに心も身体も開いてる」
「うん、胸もないし俺と同じようなもの付いてるの視てるんだけどさ。
やっぱちゃんとした理由が欲しいかなーって。
婿は無理でも」
「こっちは既にアンタが納まれそうな場所を作って待ってるんだがな。
準備はできてる。アンタ次第だ風来坊。
you see?」
「……あれ?」
「アン?」
「俺、自分が思ってる以上に政宗に愛されてるっぽい?」
「………」
「ああ御免! 離れないでくれよ!」
「帰る場所を此処に決めてくれんならずっといてくれなくていい。
アンタを縛りつけられるとは思ってねぇからな」
「うん。あんがと政宗。
大分前からそうなってる。
…愛してるよ」
「I see、
…me too」
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「もしも政宗が女性だったら」の仮定話第一弾は慶次でした。
そういう最中の会話だったと言う。
【20110226~20110409;拍手御礼用】