現実の虜 / 元就×政宗

 

 

「そういやアンタ、
女は駒に数えてねぇのか?
使ってるように見えねぇんだが」
「必要あるまい」

「策略の幅が広がると思うがな」
「あやつらの思考と行動は不確定要素が大き過ぎて計算が狂う可能性が高い。
駒には向かぬ」
「直接戦に関わりなくても
子孫を残すにゃ女の協力は必要不可欠だろ。
あんたならそういうのもbusinesslikeに事を進めそうだと思ったがな」

「そのようなこと、興味ないなどないわ。
我の血を受け継いでいたとて我ではない。
似たら似たで邪魔な存在になるであろう。
我自身が老いも死にもせずにいられるならば一番良い」
「無茶言うなよ。
言いたいことはわかるけどな」

「……。
そうよな。
貴様がそうであったなら子を成しても良いのだが」
「…what?!」
「無駄に愛情を込めて育てそうではないか。
我の子と思えばぞっとするが
我と貴様の子、であるならば許容できる気がしなくもない」
「…そいつぁ、どうも?」
「しかし」
「……っ?」

「我としては子を成せなくとも
否、成せぬからこそ貴様と肌を合わせたいがな」

「……アンタの口説き文句は破壊力がありすぎるぜ」

「それは諾と言うことだな。」
「好きにしな」


「…貴様が男でさえなければここまでのめり込まずにすんだかと思うと
少しばかり腹立たしくはあるな」
「アンタのソレは計算してなのか本気なのかが測りづれぇな…
俺が女ならアンタみたいな男は願い下げだったかもな」
「今の貴様と違って賢明な事よ」

「…アンタマジで変なヤツだよなあ」


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毛利さんは意外と計算で喋ってるわけでないです。

素直な考えを口に出してるのだけれど日頃が日頃なので
筆頭が真に受けていいか困惑するのは致し方ない。


                                    【20110308~20110415;拍手御礼用】