先見の明 ver.幸村

 

「政宗様、この小十郎では不服と申されますか」
「テメェはオレの右目でついでに背中も護るんだろ?
なら隣には並べねぇだろうが」
「それはそうかも知れませぬが…」

「にしても暴走お兄さんも隅に置けませんね☆」
「ham? 隅に、だと?妙な言い回しだな。
そりゃあまるで…」
「相性占いだなんて…キャッ☆
人気者ですもんね☆
目移りして選べなくたって仕方有りません!
きっといい人が見えますよ!」
「政宗様?!
そのような意味でのぱーとなー捜しなのですか?!」
「違う! whait!
選ぶってどの中からだよ?!
てかそう言う意味で占われても―」

「…おかしいです。
こんがらがって良く見えませんでした…」

「そいつぁ良かった」
「どうしてですか?」
「business partnerならともかく
恋愛方面の相性を教えられちまったら
そいつと仲良くなっていく楽しみが減っちまうだろう?」

「政宗殿ー!」
「わわっ! 旦那! じゃない大将!
いきなり飛び出さないでよ!」

「某を叱って下され!」
「なんでだよ?!」
「占いの結果に自分が出たら良いなどと浅ましく考えてしまいもうした!」
「どっから話聴いてたんだよとか突っ込みてぇが…
それは別にオレが怒るような事じゃねぇだろ」
「何故でござるか?!」
「つまりそれってのは、それだけアンタがオレを好きだって話だろ?」

「……っ! は、破廉恥な…っ!」

「なんだ違うってのか。
残念だな」
「政宗殿…?
残念、と申されるのか」

「…あんたんとこの大将、あれ素なんだよね?
それとも計算?」
「政宗様は悪巧みはなさるがああいう部分は天然だ」
「なんとも罪作りなお人だねぇ」
「どうでもいい相手なら気を持たせるような事は言いやしねぇよ。
…真田の野郎、か」
「右目の旦那。怖い怖い」

「政宗殿っ!
そ、某は、宿敵としてだけでなく、
もっと貴殿と知り合いとうござる!」
「おう。望むところだぜ」


+++++++++++++++++++++++++++

同じ条件なら幸村が勝ちそうな気がするんだ。
破廉恥! をふっきりさえすれば。

                            【20110427~20110606;拍手御礼用】

  →家康  →三成  →佐助  →風魔  →元親  →元就  →慶次  →天海  →信玄